ALC工事とは
ALC工事とは、鉄筋コンクリート造に代わる新しい建築技術です。ALCパネルと呼ばれる軽量のコンクリート製品を使用し、建物の骨格を形成します。ALCパネルは断熱性・耐震性に優れ、建物の強度・耐久性を高めることができます。また、製造工程での省エネや環境への配慮も大きなメリットです。ALC工事は、ウィンチやレッカーなどの特殊な機材を使用し、専門的な知識や技術が必要となりますが、素早く確実に建物を建設することができます。
ALC工事の流れ
STEP 1 材料搬入
クレーンやユニック車を使用し、足場やスロープの計画を充分に行い、パレットやフォークリフトも活用して効率的な搬入を行います。
STEP 2 下地鋼材取付
下地アングルの取り付けによってALC建築の精度が決まります。縦壁は基礎・梁にアングルを取り付け、横壁は柱・間柱にアングルを取り付けます。基準墨に基づき、慎重に取り付けを行います。縦壁基礎部から縦壁上部、横壁まで順を追ってアングルの取り付けが行われます。取り付け作業は本溶接前に完了します。
STEP 3 ALCパネル準備
パネルに金物を設置し、綺麗な仮置状況にします。埋設アンカーパネル(DDD・DSパネル)を使用して、強度と施工効率に大きく貢献します。金物を取り付けたパネルを台車にセットし、準備を完了します。
STEP 4 ALCパネル取付
ALCパネル取付にはウィンチやレッカーなどの機械を使用して行われます。縦壁の場合、パネルを吊り上げて金物を取り付け、パネルを取り付けます。横壁の場合は、パネルを吊り上げて金物を取り付け、パネルを取り付けた後、金物を溶接し、外部の欠けや加工を補修します。
STEP 5 シーリング打設
この工程では、ALCパネル同士の隙間にシーリング材を充填して漏水を防止します。まず、プライマーを塗布し、ボンドブレーカーを設置します。そして、シーリング材を打設し、最後にシーリング材を仕上げます。ロッキング構法となった現在では、2面接着施工が標準的に行われています。